ストレスとメンタルヘルス①「ストレス」の基礎知識

仕事に家庭、PTAやご近所・親せきとの付き合い・・・私たちは普段さまざまなコミュニティに属し、さまざまな環境や人間関係の中で生活しています。

これらの環境や人間関係にうまく適応できるときは、気分も良いですし、疲れを心地よいものとして感じることができます。気分転換や休養により、疲れを回復することも可能です。

しかし、うまく適応できないときは、心身に負担がかかりさまざまなストレス反応を引き起こしてしまいます。ときには負荷がかかっていることに自分で気づくことができず、悪化してうつ病などの疾患を発症してしまうこともあります。

ここでは、ストレスの種類とメカニズムについて説明します。

1 ストレスの原因「ストレッサー」

ストレスの原因になるものやできごとのことを「ストレッサー」と呼びます。ストレッサーには、大きく分けて以下の4つの種類があります。

  • 物理的ストレッサー(暑さ、寒さ、騒音、混雑など)
  • 化学的ストレッサー(薬物、一酸化炭素、有害な化学物質など)
  • 生物的ストレッサー(細菌、花粉など)
  • 心理社会的ストレッサー(人間関係、仕事上の問題、家庭の問題など)

普段私たちが「ストレス」と言っているものの多くは、このうちの心理社会的ストレッサーを示していますが、ほかにもさまざまな種類のストレッサーがあることがわかりますね。

2 ストレッサーによる反応「ストレス反応」

ストレッサーにより引き起こされた反応を「ストレス反応」といいます。大きく分けて、身体的反応、心理的反応、行動的反応の3つの種類があります。

身体的反応
頭痛、胃痛、動悸、息切れ、肩こり、微熱、下痢、便秘、高血圧、めまい、咳、貧血、不眠など
心理的反応
集中力低下、自信喪失、不安、イライラ、気力低下、抑うつ、易怒的、忘れっぽい、楽しめないなど
行動的反応
過食、飲酒量増加、喫煙量増加、浪費、事故、不注意やミスが増える、遅刻・欠勤が増える、作業能率低下など

3 うつ状態やうつ病が発症するプロセス

ストレス反応が長く続き悪化すると、

  1. 倦怠感や不眠などの身体的症状が現れ、
  2. 不安やイライラなどの精神症状が出現し、
  3. 仕事をしたり人に会ったりするのが億劫になるなど社会的活動性が低下し、
  4. うつ状態・うつ病になってしまいます。
ストレス反応の初期であれば、まだエネルギーが残っているので「なんとかして解決しよう」と考えることができます。しかし、長期化してエネルギーを使い切ってしまうと、ストレスに立ち向かうことができなくなり、休養や治療が必要になります。

(次回へ続く)