ストレスとメンタルヘルス④健康管理は“義務”!いつもと違う自分に気づこう

前回の記事はこちら↓
ストレスとメンタルヘルス③ストレスの予防

職場における健康管理はだれに責任があると思いますか?
会社?上司?それとも人事担当者や産業医でしょうか?

事業者には、労働契約法上の責任として、安全配慮義務があります。
しかし、責任があるのは事業者だけではありません。
労働者にも、安全と健康に対して主体的に取り組むための自己保健義務があります。

今回は、この自己保健義務とセルフチェックについて見ていきましょう。

自己保健義務とは

労働者の安全と健康を保ち、労働災害を防止するには、事業者側だけではなく労働者による健康管理や災害防止への努力も必要です。
労働者が安全と健康に対して主体的に取り組み、さまざまな義務を果たすこと自己保健義務といいます。

労働安全衛生法には、以下のような自己保健義務に関する記述があります。

①労働災害防止義務(第4条)
「労働者は、労働災害を防止するため必要な事項を守るほか、事業者その他の関係者が実施する労働災害の防止に関する措置に協力するように努めなければならない。

②健康診断の受診義務(第66条)
「労働者は、前各項の規定により事業者が行う健康診断を受けなければならない。ただし、事業者の指定した医師又は歯科医師が行う健康診断を受けることを希望しない場合において、他の医師又は歯科医師の行うこれらの規定による健康診断に相当する健康診断を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出したときは、この限りではない。」

③保健指導後の健康管理義務(66条)
「労働者は、前条の規定により通知された健康診断の結果及び前項の規定による保健指導を利用して、その健康の保持に努めるものとする。

④健康の保持増進義務(69条)
「労働者は、前項の事業者が講ずる措置※を利用して、その健康の保持増進に努めるとする。
※健康教育及び健康相談その他

つまり、健康診断を受けるのも、その結果に基づいて健康の維持に努めるのも、労働者の義務なのです。

ストレス反応の現れ方

ストレス反応は、①身体面・②心理面・③行動面に現れます。
また、ストレス反応には、ストレスを受けた直後に現れやすい急性反応と、長期間ストレスを受けた後に現れる慢性反応があります。

身体面の反応
<急性反応>
動悸、発汗、顔が赤くなる、胃痛、下痢、ふるえ、めまい等
<慢性反応>
不眠、疲労、循環器系や消化器系の症状、神経筋肉系症状、内分泌系の異常、倦怠感、不定愁訴等
心理面の反応
<急性反応>
不安、緊張、怒り、興奮、混乱、焦燥感等
<慢性反応>
短気、抑うつ、無気力、イライラや不満、退職願望、自責感等
行動面の反応
<急性反応>
逃避・回避、ミス、事故、けんか・口論、怒鳴る等
<慢性反応>
遅刻、早退、欠勤、作業能率低下、喫煙・飲酒量の増加、過食、趣味に興味がなくなる等

身体面の反応は自分で気が付きやすいですが、心理面の反応は「自分の性格のせい」または「まわりのせい」と捉えてしまい、対処が難しいのが特徴です。
行動面の反応は、自分で気づかなくてもまわりの人が気づきやすいことがあります。

いつもと違う自分に気づくには

他人と比較するのではなく、「今までの自分」と「今の自分」を比較することが必要です。
いつもと違う状態が2週間続く場合は、専門家に相談するなど、対処のためのアクションを取りましょう。

自分で気づくことのできる変化
1.悲しい、憂うつ、沈んだ気分
2.何ごとにも興味がわかず、楽しくない
3.疲れやすく、だるい
4.気力、意欲、集中力の低下
5.寝つきが悪く、朝早く目覚める
6.食欲がない
7.人に会いたくなくなる
8.夕方よりも朝のほうが気分や体調が悪い
9.心配ごとが頭から離れない
10.失敗や悲しみ、失望から立ち直れない
11.自分を責め、自分には価値がないと感じる など

行動や気分を日記につけておくと、自分の状態の変化を捉えやすくなります。

自分の心身をコントロールするのは、自分です


人生はドライブのようなものです。
ハンドルを握り、スピードをコントロールし、燃料が少なくなったら補充し、疲れたら休憩する・・・これらはすべて運転しているあなた自身のマナーです。

あなたが無茶な運転をすれば、まわりの人もイライラし、事故につながります。
あなたが自分を大切にしてコントロールできれば、まわりの人も気持ちよく働くことができ、人間関係もスムーズになります。

まずは自分のハンドルをしっかり握り、安全運転を心がけましょう。

こちらの記事もどうぞ

ストレスとメンタルヘルス①「ストレス」の基礎知識 ストレスとメンタルヘルス②年齢・性別・雇用形態…さまざまなライフスタイルとストレスの関係