働けない、家賃が払えない…困ったときに使える制度⑪自立支援医療(精神通院医療)

精神疾患で通院。医療費が負担になるときはどうしたらいい?

精神疾患で長期間の通院をしている場合、診察代や薬代などの医療費がかかります。
医療費の負担を軽減する制度にはどんなものがあるでしょうか。

自立支援医療制度は、障がい者の医療費軽減のための制度で、身体障がい者対象の更生医療、障害児対象の育成医療、精神障がい者や精神疾患の人対象の精神通院医療の3つを総称するものです。
今回はそのうちの精神通院医療についてご紹介します。

自立支援医療(精神通院医療)とは?

精神通院医療は、通院による継続的な治療が必要な人の医療費を軽減するための制度です
(入院は適用外です)。

医療費の仕組み

通常、私たちが病院で診察や薬の処方を受けるとき、医療費の7割は私たちが加入している健康保険組合が負担しています。
私たちが窓口で払うのは、残りの3割です。

自立支援医療制度は、かかった医療費の2割を公費(税金)で負担してくれます。
つまり、私たちが払うのは残りの1割のみになります。

さらに、世帯収入や病状の重さによっては、月額上限額が設定されることもあります。
たとえば、市民税非課税世帯で収入が80万円以下だと、月額上限額が2,500円です。
つまり、毎回窓口での支払いが1割負担になる上に、月2,500円を超えるとそれ以上は払わなくて済むようになるということです

    自立支援医療を使うと・・

  • 窓口での負担額が1割になる
  • 世帯収入や病状によっては、月額上限負担額があり、それ以上は払わなくてよい

原則、1つの医療機関・薬局しか適用されない

自立支援医療が適用されると、受給者証という紙が発行されます。
受給者証には、名前や生年月日のほかに、有効期間や医療機関名が記載されています。

自立支援医療の場合、医療機関と薬局は原則ひとつずつしか使えません
受給者証に記載されていない医療機関では、医療費の減額を受けることができません。

どのような人が対象になるの?

対象となる疾患は以下のとおりです。(厚生労働省ホームページより引用)
専門的な用語が多くて難しいので、医療機関で対象になるか個別に相談してみるのが良いでしょう。

(1)病状性を含む器質性精神障害(F0)
(2)精神作用物質使用による精神及び行動の障害F1
(3)統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害F2
(4)気分障害F3
(5)てんかん(G40)
(6)神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害F4
(7)生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群F5
(8)成人の人格及び行動の障害F6
(9)精神遅滞F7
(10)心理的発達の障害F8
(11)小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害F9
※(1)~(5)は高額治療継続者(いわゆる「重度かつ継続」)の対象疾患

また、申請には所定の診断書が必要で、指定の医療機関・薬局でないと申請・適用がされません。
申請される方のほとんどは、通院先の病院を通じて診断書の作成や申請手続きをされているようです。

申請の流れ

  • STEP.1
    診断書を書いてもらう
    主治医に自立支援医療申請用の所定の診断書を作成してもらいます。診断書料がかかることもあります。
  • STEP.2
    申請書を記入
    自立支援医療の申請書を記入します。
  • STEP.3
    申請書と診断書を提出
    申請書・診断書を病院の窓口またはお住まいの市町村の役所に提出します。保険証や年金証書の添付が必要な場合もあります。
  • STEP.4
    受給者証が送付される
    認定が下りると、受給者証が交付されます。医療機関に直接送られることもあります。

治療が長期にわたる場合は?

自立支援医療の有効期間はおおむね半年~1年ですが、それを超えて治療が必要な場合は継続(更新)手続きができます。
期限が切れる前に手続きを行いましょう。