働けない、家賃が払えない…困ったときに使える制度⑫健康保険・年金保険料の免除

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働けない、家賃が払えない…困ったときに使える制度⑪自立支援医療(精神通院医療)

お金に困ったときにできる対策には、手当や給付金などを申請して「もらえるお金を増やす」方法のほかに、医療費や健康保険・年金保険料などの減免手続きをして「支払っている額を減らす」方法もあります。

特に、退職して無職になった場合、これまで会社が代わりに手続きをして払ってくれていた税金・健康保険・年金保険料などを自分で支払わなければなりません。
今回は、健康保険料と年金保険料の減免について見ていきます。

退職すると、保険と年金はどうなる?

会社で働いている人の多くは、会社の健康保険(社会保険)に入り、厚生年金を納めているかと思います。
健康保険・年金ともに、毎月決められた保険料を支払わなければなりません。
この保険料は、会社が手続きをして給料から差し引き、払ってくれています。

退職し、無職になった場合は、自分で手続きをして今後の支払いをしていかなければなりません。
「お金がないし手続きが面倒だし、別に病院にも行かないし年金もどうせもらえないから払わなくていいや」と言いたいところですが、
健康保険も年金も加入が義務となっているため、後から手続きをしても遡って保険料を請求されてしまいますし、場合によっては差押さえをされることもあります。
収入が少ない場合は減免することもできるので、手続きは必ずおこないましょう。

退職後の手続き(健康保険)

会社を退職した場合、在職時に加入していた健康保険(社会保険)の資格は、退職の翌日付で喪失し、喪失日の前月分までの保険料が徴収されます

11/30に退職した場合→健康保険の喪失日=12/1保険料の支払=11月分まで

退職後、無職の場合は、
①退職前に入っていた健康保険の任意継続被保険者になる
または
②国民健康保険に加入する
のどちらかを選ぶことになります。

任意継続被保険者とは
退職日まで継続して2か月以上健康保険の被保険者だった人で、資格喪失日から20日以内に手続きをすると、退職前の健康保険の任意継続被保険者として引き続き加入できます(最長2年)。

国民健康保険に加入する場合は、住んでいる市区町村の役所で手続きをします。
手続きの際は、前に加入していた健康保険の資格喪失証明書が必要なので、退職前に会社に発行を依頼しておきましょう。
念のため、退職時に会社に健康保険証を返還する前に、保険証のコピーも取っておくと良いでしょう。

手続きに必要な書類は会社の総務・人事担当者に聞けば教えてもらえるかと思います。日本年金機構のホームページからもダウンロードできます。
参考 国民健康保険等に加入するため、健康保険の資格喪失証明等が必要になったとき日本年金機構

国民健康保険料の減免手続き

所得が一定基準を下回るなどの条件を満たした場合は、保険料の減免をすることができます。
国民健康保険への加入手続きをする際に、減免手続きも同時にできるので、窓口で尋ねてみてください。

国民健康保険に切り替えた場合、資格取得日は前の健康保険の喪失日の翌日、保険料の支払いは資格取得日の属する月から1か月単位で請求されます。

国民健康保険料の支払方法

役所から送られてくる納付書を金融機関に持って行って窓口で払う方法のほか、口座振替による自動引き落としで支払う方法もあります。
口座振替を希望する場合は、国民健康保険加入の手続きの際に印鑑と口座のわかるもの(通帳・キャッシュカードなど)を役所へ持参していくと、その場で手続きができるかと思います。
役所に行く前に、市区町村のホームページで確認しておきましょう。

退職後の手続き(年金)

国民年金については、国民健康保険の加入手続きとセットでできます。手続きが完了すすると、年金事務所から納付書が郵送されてきます。
納付書と一緒に口座振替依頼書の用紙も入っているので、最初の支払分は納付書で支払い、次回からは口座振替で払えるよう手続きをしておくと良いでしょう。

年金保険料の支払と減免

国民年金の保険料は、一律で月額16,340円です(平成30年度)。
所得が少ないなどの理由で納付が困難な場合は、減免の申請をすることができます。

所得額によって、①全額免除、②4分の3免除、③半額免除、④4分の1免除 の4つの種類の減免があります。
ただし、本人、世帯主、配偶者のうち一人でも所得額が基準を上回っている場合は、免除できません。
また、所得額は前年のものを見るため、退職後すぐだと免除できないこともあります。

所得基準のイメージ(単身世帯の場合)
①所得57万円以下…全額免除
②所得78万円以下…4分の3免除
③所得118万円以下…半額免除
④所得158万円以下…4分の1免除

退職後は、お金がかかる!?

会社にいるときはあまり気にならない健康保険料や年金保険料の支払い。
退職して自分で払うことになると、ずしりと負担がのしかかります。
ほかにも税金の支払納付書が来ることも・・・。

退職後のお金のことは、早めに計画を立てておくことが大切です。