生活保護の基礎知識⑨借金があっても申請できる?

前回の記事はこちら↓
生活保護の基礎知識⑧住まいがない状態からでも申請できる?

借金があると、生活保護は受けられない?

生活保護についてよくある誤解のひとつに、「借金があると生活保護は受けられないんでしょ?」というのがあります。

なぜこのような誤解が起きるのでしょうか。そして、借金がある人はどのようにすればよいのでしょうか。

生活保護の要件に”借金の有無”は関係ない

まず、借金のある人が生活保護を申請できるかどうかという点についてです。

これについては、生活保護の受給要件じゅきゅうようけんを見るとわかりますが、「借金を受けていたら申請できない」とはどこにも書いてありません。
生活保護を受けられるかどうかの判断基準は、収入が最低生活費を下回っているかどうかです。

借金や税金の滞納があっても、収入が最低生活費を下回っていれば支給されます。

借金のある人が生活保護を申請するとどうなる?

生活保護の申請時に必要な書類には、収入・資産や借金を申告するものがあります。
生活保護の基礎知識⑥申請書の書き方は?何を書くの? つまり、借金があるかどうかは、申請するときに福祉事務所に伝えなければならないということです。

借金のある人が生活保護を申請すると、借金については弁護士などに相談して債務整理さいむせいりをするよう福祉事務所から指導されます。
弁護士への相談費用がない人は、法テラスや市町村の無料弁護士相談窓口などを利用しましょう。
参考 日本司法支援センター「法テラス」法テラス

生活保護を受けても、借金がなくなるわけではない

債務整理をしなければならない理由は大きく2つあります。

まず、生活保護を受けたからといって借金が自動的になくなるわけではないからです。
整理や返済をする義務は残ります。

次に、生活保護費を借金の返済に充てることができないからです。
生活保護は、衣食住や教育、医療など、最低限の生活を維持するためのお金です。
生活保護の基礎知識②生活保護の種類と内容は? 上記の記事にも書いていますが、生活保護は、「衣食住のためのお金はいくら、教育のためのお金はいくら・・・」と内訳うちわけが決まっています。
借金の返済に充てるためのお金は、生活保護費には入っていません。
ですので、申請時に必ず整理をするよう指導されます。

もちろん、生活保護受給後に新たに借金をつくることもできません。

生活保護費を差し押さえられることは?

生活保護費は、法律により差し押さえを禁じられています。
カードローン会社などが、生活保護費を差し押さえることはできません。

生活を立て直すために、借金の整理は不可欠

「借金があることがバレたらどうしよう」
「督促が来るのが怖い」
借金に関する悩みや不安により動けずにいると、ますます生活が苦しくなってしまいます。

債務整理を相談すれば、過払いがあった場合に過払金が返ってくる場合もあります。
早めに法律のプロに相談してみることをおすすめします。