1年の終わりに『振り返りノート』をひたすら書いてみる

圧倒的努力の積み重ねで、人生を切り拓く

前田裕二さんの新刊『メモの魔力』を購入し、読みました。

前田さんはSHOWROOM株式会社の社長で、最近メディアなどでも注目を浴びている若手経営者です。
初めて写真を見たときは、肌が白くて綺麗なさわやかイケメンという印象で、「きっと育ちの良いエリートなんだろうな」と勝手に思っていました。

しかし、実際はかなり苦労されたようです。
幼いときに両親を亡くされ年の離れたお兄さんと過ごし、お金を稼ぐために小学生にして路上で弾き語りをしていたというから驚きました。

その後は早稲田大学→外資系投資銀行に入りニューヨークへ→DeNAというエリート街道を進み、SHOWROOMを立ち上げた前田さん。
彼が人生を切り拓いていくのに役立ったのが、毎日大量にとっているメモだそうです。
仕事のことはもちろん、日々のちょっとした気づきや観た映画の感想など、常にメモをとっているそうで、就職活動をしていたときはなんとノート30冊分の自己分析を書いたとのこと。

圧倒的努力を積み重ねることが、信頼や成功を得るのにつながったことがわかります。

メモの構成はいたってシンプル

さて、本ではもちろんインタビューなどでも公開されている前田さんのメモ術ですが、構成自体はとてもシンプルです。

ノートを見開きで使い、左側のページに「事実」を、右側のページに「発想」を書くというもの。
左のページには、日付や打ち合わせのタイトル、事実を書き、右のページにはその事実を抽象化したキーワードと、そこから新しいアイデアにどうつなげるかという発想を書きます。

あとは、ペンの色分け。
前田さんは4色ボールペンを使い、「主観」は緑、「やや重要なこと」は青、「重要なこと」は赤、というふうに分けているそうです。

ノートや4色ボールペンは簡単に手に入りますし、シンプルなルールなので取り入れやすい方法だと思いました。

さっそく振り返りノートを書いてみる

ちょうど年末で、新年のプランを考えようと思っていたところだったので、私もさっそくこの方法を参考に『振り返りノート』を書いています。

これまでもノートにアイデアや計画を書き出すことはありましたが、あくまで「発想」の部分だけで、背景にある「事実」の書き出しをしてきませんでした。
事実を細かく丁寧に書き出してみると、自分がどういうときに価値や不満を感じるかが見えてくる気がします。
また、「あのときはこう捉えていたからこうしたけど、別の捉え方をすればこういうふうに行動を変えられたかもしれないな」という気付きを得ることもできます。

うつ病などの治療に使う心理療法にABCシェマというものがあります。

「ABCシェマ」とは
A.できごとや経験(Active event or experience)→B.それをどう捉えたか(Belief system)→C.その結果どう行動したか(Consequence)を分析し、Bの認知の部分に焦点を当てて、歪みを修正していく心理療法。

前田さんは幼いころに親を亡くした悲しみや絶望、貧しい生活の辛さなどを、抽象化するフレームワークによって捉え直し、前向きな行動につなげたそうです。
事実→認知→行動の順で書き出すABCシェマの理論と通じるところがありますね。

人は自分勝手なモノの見方をしている

事実をひたすら書き出してみると、自分勝手な思い込みや判断がたくさん含まれていることにも気づきます。
たとえば、「あの上司は仕事ができないから、関わりたくないと思った。なので相談しなかった」というエピソードがあるとします。

「仕事ができない」というのは、客観的な事実ではなく、自分の基準による主観的な判断です。
この部分からもっと「事実」を洗い出してみると、
「指示が具体的でない」→「いつまでに終わらせればいいのか、聞くようにしよう」
「渡した書類にあまり目を通してくれない」→「重要なところは付箋を貼ってから渡そう」
というふうに、「関わりを保ちながらコミュニケーションを取る」という行動に変えられる可能性が出てきます。

「事実」と「認知・判断」を分ければ、「行動」を変えられるのです。

年末年始は、自分としっかり向き合いたい

これまで、新しい1年の始まりに「新年の目標」を立ててきたこともよくありました。
この年末年始は、まず事実や経験を丁寧に書き出し振り返ることから始めます。
ノートが仕上がる頃に、どんな発想やプランが出てくるのか、楽しみです。