職業訓練体験記⑪訓練のゴール~就職した人・途中退校した人

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職業訓練体験記⑩転職活動における自己PRのヒント「社会人基礎力」とは

訓練期間内に就職が決まった人は?

職業訓練を受けている間は、訓練に通いながら就職活動を行います。

訓練が終わる前にめでたく就職が決まる人もいれば、訓練が終わった後も就職活動を続ける人もいます。

私が通ったコースでは、初めのオリエンテーションでキャリアカウンセリング担当の講師に、

「訓練の途中でクラスの人数は減っていきますよ。就職が決まって、どんどん退校していきますから

と、言われました。

同じクラスの訓練生も、「簿記も合格したいし、就職も決めたい」という目標を掲げていた人が多かったと思います。

さて、実際のところはどうだったのでしょうか。

3ヶ月で就職が決まる人は少ない!?

実際は、3か月後に就職が決まっていたのは3割程度でした。

思っていたよりかなり少なかったのには、理由がいくつかあったと思います。

1.簿記の勉強に時間を使いすぎてしまう

まず、勉強と就職活動のバランスを取るのが難しいということ。

このコースでは、たった3か月の短い時間で簿記の3級と2級、さらにパソコン実習や経理実務の授業も受けます。

特に簿記は、1日6~7コマの授業を連続で受けるので、どんどん進んでいきます。

宿題やテストもありますし、検定が控えていることもあり、家に帰ってからも勉強に時間を取られます。

すると、じっくり求人を探したり職務経歴書や履歴書を作成したりする時間を取るのが、どんどん後回しになってしまうのです。

2.訓練を休みすぎると、修了認定に必要な単位が取れない

私が通った訓練は、(1)講義(2)実習の大きく2つのタイプの授業がありました。

そして、講義は〇〇時間以上、実習は△△時間以上というように、出席しなければならない時間数が決まっていました。

これらを満たさないと、訓練の修了認定がもらえません。

さらに、場合によっては「出席率が悪い」という理由で退校処分になることもあるそうです。

採用試験を受けに行くため訓練に行けないときは、きちんと欠席や遅刻の届を出せば退校にはならないでしょうが、

実習はもともと時間数も少なく、訓練の後半に固まっていることもあり、数日欠席すると修了認定されなくなってしまいます。

訓練の後半に就職活動が忙しくなってきた人は、スケジュール調整が大変だったようです。

3.いくつも内定をもらってしまい、決められない

短期間にいくつも採用試験を受けていると、2社以上の内定をもらう人もいます。

A社、B社、C社を受けていて、A社から最初に内定をもらい、入社するかどうか返事をしなければいけない。
その間にB社の内定も決まったので、どちらかは断らないといけない。
C社はまだ結果が出ていないけど、感触が良かったので、もしかしたら内定が出るかも・・・。
すると、A社とB社は両方断ったほうが良いだろうか・・・。
でも、C社がダメだったら行くところがなくなるかも・・・

と悩んでしまうのです。

「もしかしたら、ほかにもっといい会社があるかも」と迷いだすと、「訓練が終わるまでずっと就職活動を続ければいいか」とどんどん先延さきのばしになってしまいます。

たくさん内定がもらえるのはうらやましい悩みですが、どの会社がいちばん自分に合っているかを見極めるのは、とても難しいようです。

途中で退校していった人も

講師からは「就職が決まった人は、退校していく」と聞いていましたが、就職が決まる前に退校していく人もいました。

それぞれに事情があるでしょうし、プライバシーに関わることなので、詳しい理由はわかりません。

わかっていることは、その人たちの態度が悪くて処分されたのではなく、本人の意思決定により退校していったということです。

「最初に思い描いていた訓練の雰囲気とちがった」のかもしれませんし、家庭を持つ人であれば「働きたいという意志・覚悟がゆらいできた」のかもしれません。

経理事務のコースだったので、訓練生には若い女性も多く、新婚の人やこれから結婚・子育てをしようとしている人も何人かいました。

最近の採用試験では、結婚や出産の予定について聞くことはよくないという流れになってきていますが、それでも家族のことや今後のライフプランを聞かれることはあります。

人材を探している企業としては、せっかく採用した人がすぐに結婚や出産を理由に休んだり辞めたりするのを嫌がるそうです。

女性ばかりが家庭や子育てのことを考えないといけないように思われているのはおかしいとは思いますが、

「家族を持っても働き続けるつもりなのか」

「これからの自分はどう働き、どう生きたいのか」

といったことを自分の中でしっかり描き、それを実現できる会社や働き方を選ぶ視点を持つことが大事なのかなと思いました。

就職活動をずるずる延ばさないためには?

私はというと、運よく訓練終了前に就職先を決めることができました。

目標どおりのタイミングで決められたコツは、「遅くとも、〇月からは絶対に働く」ゴールの期限を決めて、それを延ばさず動かさなかったことだと思います。

「働き始める日」をゴールにして先に決め、そこから逆算して、採用の決まる日はこのぐらいの時期、採用試験を受けるのはその~週間前、応募するのはさらにその~週間前・・・と考えていくと、早めに動きだせるようになるし、複数の内定が取れそうになったときに迷って就職するタイミングを引き延ばしてしまうことも避けられます。

訓練の最終日は、すっきりした気持ちで、講師のみなさんやともに過ごした訓練生仲間にあいさつして終えることができました。