1回目の受検は職業訓練受講中。3級だけ受ける?2級も同時に受ける?
2019年、日商簿記検定を2回受けた。
1回目は2月。このときはちょうど職業訓練の経理実務コースに通っている頃。
検定の申込は個人で近くの商工会議所へ申込みできるほか、訓練校から団体申込みをすることもできる。
訓練生だからといって必ず受検しなければならないわけではなく、受検するかしないかも、何級を受けるかも各自で決めることができる。
(その代わり、受検料はすべて自己負担である)

同じクラスの訓練生のみなさんは、「せっかく職業訓練にまで参加して勉強したし」ということで、みんな少なくともひとつは受検していたように思う。
2級の難しさに訓練途中からあきらめムードだった人の中には、3級のみ申し込んでいた人もいた。
それなりについていけていた人は、3級と2級をダブル受検していた。
私は2級にはあまり自信がなかったので迷ったけど、「うまくいけば、1回で3級と2級を同時に取れるかも」と、思い切ってダブル受検をしてみることにした。
3級は順調に終了、2級は超難問!
試験当日は、まず午前が3級。
こちらは順調に解くことができ、開始から1時間ちょっとで退室できた(制限時間は2時間)。結果も合格。
そして、午後が2級。
このときの2級はのちに「第3問が過去最悪レベル」と言われるくらいに難しく、そのほかの問題も、元々そんなに自信がなかったこともあって全然解けなかった。
それでも第4問・第5問の工業簿記は、それなりに解答を埋められたので「もしかしたら、ここで高得点取れてるかも・・」と淡い期待を抱いたのだが、
後で自己採点をしてみたら致命的な計算ミスを犯していて、まったく点数を稼げなかった。
帰りの電車で模範解答を見たり、Twitterで受検者の反応を見たりしたけど、何度見ても点数が足りないことに変わりはない。
「もっとがんばれば良かった」という後悔、「落ちた」という悲しさ、「計算ミスをした」という恥ずかしさや絶望など、いろいろな感情が沸き起こった。
「もう二度と受けない」と思ってから再挑戦するまで
このように、試験終了直後は悲しさや悔しさなど、自然な感情を感じていたのだが、
時間が経つにつれて、それはだんだん「出題者のせいにしよう」という思考に変わっていった。
「今回は問題が難しかったせいだ。あんな問題を出すなんて出題者は卑怯だ」
「商工会議所は、問題を難しくして合格者を減らし、再受験させて稼ごうとしているんだ。そんな作戦にのってはダメだ。もう受検しない」
後から振り返ると、われながら「よくこんなに都合よく考えられるものだ」と感心するくらい自分勝手で醜い言い訳だと思う。
この醜い思考から抜け出すきっかけになったのは、身近な人。その人もある難しい試験に挑戦していて、何年も受け続けてついに合格をつかんだ。
その様子を私は毎年見ていて、その人が落ちるたびに「もうあきらめたら?」「受かりもしないのに続けるのは、時間の無駄じゃない?」と冗談半分で言っていた。
でも、その人は勉強を続けて、受かったのだ。
「成功するには、成功するまで続けるしかない」
大事なことを教えてもらった。
今回の超難問の簿記2級だって、ちゃんと点数を取って合格している人もいる。
私ももう一度受検してみようと思った。
(続く)