求人票の基礎知識~固定残業代とは?

就職・転職するときは、ハローワークや求人誌、求人サイトなどで仕事を探す方が多いと思います。

仕事を探すとき、気になるポイントは何ですか?

「給料は前より増えてほしい」

「残業の少ない仕事がいい」

「土日に休める仕事がいい」

「家から近くて、通勤つうきん時間が短いところがいい」

「たくさん働いてもいいけど、残業代はしっかりもらいたい」

仕事の内容や会社の雰囲気ふんいきはもちろんですが、給与、時間(勤務時間、残業時間、通勤時間)、休日 なども気になるのではないでしょうか。

今回は、求人票でよく見かける固定残業代こていざんぎょうだいについて取り上げます。

固定残業代(みなし残業代)とは

基本給きほんきゅう 月25万円 ※固定残業代こていざんぎょうだい3万5千円(20時間)を含む”

求人票の「給与(基本給)」の部分に、このように書かれているのを見たことはありませんか?

「固定残業代」の代わりに「みなし残業代」と書かれていることもあります。

これは、「基本給の中に、20時間分の残業代をあらかじめ含んでいますよ」ということです。

時間数や金額は、会社によりまちまちですが、給与の部分をこのように書く求人が増えてきました。

固定残業代が書いてあったら絶対に残業しないといけない?

「固定残業20時間ということは、毎月絶対に20時間残業しないといけないの?」

「残業が20時間より少なかったら、基本給が減らされるの?」

と思われるかもしれません。

しかし、そのようなことはありません。というのも、固定残業代というのは、「残業をしてもしなくても、この時間数分の残業代を払いますよ」という仕組みだからです。

つまり、この場合は、実際の残業が0時間でも10時間でも、20時間分の残業代をもらえることになります。

書かれている時間よりも多く残業をしたら、超えた分の残業代はもらえない?

では逆に、固定残業代が20時間分なのに、実際は25時間残業をした場合は、超えた5時間分の残業代はもらえないのでしょうか。

その心配も必要ありません。固定残業代は、「書かれている時間を超えて残業したときは、超えた分の残業代を追加で払わないといけない」と決められています。

固定残業代のメリットは?

固定残業代の良いところは、固定残業代分の残業をしなくても残業代がもらえることです。

働く人にとっては、「できるだけ早く仕事を終わらせよう」というモチベーションになります。

会社側にとっても、だらだらと残業をされるよりも早く仕事を終えてくれたほうが生産性が上がるので、この方法を採用するメリットがあります。

固定残業代のデメリットは?

逆に、固定残業代のデメリットは、固定残業代分の残業を超えるまでは、給料が増えないということです。

上の例でいうと、固定残業代20時間分込みの給与が月25万円ですが、あなたは本当はもっともらいたいと思っているとします。

しかし、残業20時間までは同じ金額しかもらえないため、多くもらうには20時間より多く残業をしなければならなくなります。

固定残業代は、「できるだけ早く仕事を終えよう」というモチベーションになる反面、もっと欲しい人にとってはさらなる長時間残業につながってしまう可能性もあるのです。

固定残業代のある求人の見方

会社が固定残業代のある求人を掲載するときは、守らなければならない書き方のルールがあります。

固定残業代の書かれている求人を見るときは、以下のルールが守られているかチェックしましょう。

1.固定残業代の金額がきちんと書かれている

「基本給 月25万円(残業代込)」というように、基本給は書かれていても残業代がいくらなのかわからない書き方はNGです。

2.固定残業代の時間数がきちんと書かれているか

「固定残業代3万5千円」というふうに、固定残業代の金額は書かれていても、時間数が書かれていない場合もNGです。金額だけでは固定残業代の計算の仕方がわからないからです。

3.固定残業代分を超えて残業したときは「追加で残業代を払う」ことが書かれている

これもきちんとおさえておきたいポイントです。固定残業代にする場合は、固定残業の時間数を超えたときは追加で残業代を支払わなければなりません。

まとめると、以下のようになります。

固定残業代のある求人を見るときのポイント
  1. 何時間の残業までで、
  2. いくらが残業代として支給されていて、
  3. その時間を超えたときは、追加の残業代を支払うと書かれている
求人を選ぶ

ことが大切です。